商品の企画〜開発〜販売まで(越石コーディネーター)

 こんにちは!とちぎよろず支援拠点のフード専門家の越石直子です。 今日は様々なご質問の中から何かを形にしてみたいと思う方へ少しでも参考になったら良いなという思いで商品の企画〜開発〜販売までをブログに書いてみようと思います。

商品開発って何からどうしたら良いの?

 商品開発というと、大手が新商品を開発したりすることでしょ?とおもっているあなた。間違いですよ。自社、いえ、個人でも商品開発を行えます。ただ、売れる売れないはあなた次第です。(当たり前ですけど笑)

 企業でも個人でも商品開発の手順は一緒です。規模が違うだけ。そして商品開発で商品ができることがゴールではありません。商品ができて、ファンができて売り上げが上がって、商品に飽きられたらまた新たな商品の開発・・・・そう、商売は一度始めたら手放すまで終わりはないのです。

 では、商品開発をする上でまずどんな手順でやっていくべきか。

 簡単に整理してみましょう。まず自分が思う商品を考えてみます。例えば

 『美容飲料』を開発したいとしましょう。

  1. ターゲットをしっかり絞ってみましょう。誰のために?何を提供したいか
  2. 他競合となりうる商品ブランドはどこがあるか?価格や性能など調べてみましょう
  3. どんなプロモーション(宣伝方法)でどこで買えるかを調べてみましょう。

 この3つは市場調査となります。同じ商売ジャンル内で消費者を勝ち取るには他社に負けない製品特徴、価格、売り方をしっかり考えて商品を企画しなくてはいけません。

 市場調査で世間のニーズを知り、競合との差別化をはかり商品が作れるか検討した上で商品を企画していきます。

 例えば・・・・上記にあてて考えてみると

① 市場調査から40代以降の女性が加齢からくる衰えを感じやすい。美容にかける金額が一番高いことから40代以降の加齢防止のための健康飲料を作る。

②2社競合があるが、どれも1本5000円以上する。手軽ではない、手軽な商品を

③ 競合会社はネットだけでの販売しかない。なぜアンチエイジングに良いのかをSNSであげて認知度を高めることからはじめる。

 など、市場調査より何が求められているのかわかったことから自社の他のオリジナル性を出すために他にない素材や成分、価格、宣伝方法を考えた上で商品企画し、商品にしていきます。

 では次は商品にするためにはどうしたら良いか?

 あなたの会社または、個人でも飲料を作る場所はありますか?資金はありますか?

 ある場合は、まず清涼飲料水の許可を保健所で事前確認しなくてはいけません。

 施設の基準は原材料保管庫、冷蔵庫、製造室、製品保管庫、器具取扱室を設け、調合を行う場合は調合室を設けることを求められます。
 そしてさらに、内壁や床の基準、照明設備、殺菌設備、12時間以上保存する場合の冷蔵設備か温蔵設備、手指の消毒や手洗いの設備、食品や器具または容器の洗浄設備、水蒸気、熱気、煙などを排出できる動力換気装置、紙栓で打栓を行う場合は打栓の機械、冷凍果実飲料を製造する場合は自動充てん機と自動密封機、などに関する設置の定めがあります。

 設備を工事し、必要機械を購入するだけでも数千万円・・・・

 工事場所の図面を用意し、工事の見積もり、機械の見積もりを出し全体予算を組んでとこれは・・・小規模事業では不可能ですね・・・

 今日はそんな大きな金額を動かす前にOEMという方法を紹介します。

 大掛かりな設備に投資する前に商品を外注し、販売する方法です。小規模でも自社のオリジナル商品を作れ、在庫を抱えすぎず、販売や顧客対応、販促に力を注げる利点があります。ただし、やはり、デメリットもあり、自社で製造技術を持てない。原価が高くなる分、利益率が低くなる。レシピなどを依頼会社へ公開するため、将来競合相手になる可能性があるということです。

 しかしながら、お金は大事でそんなに簡単に多額の借り入れや資金準備はできませんのでOEMで販売に力を入れ、売り上げてから工場をという流れが理想ですよね。

 レシピの競合に関してはしっかりとした契約書の作成も大切になってきます。OEM
依頼をする前にそういった法的なことも学ぶ必要があるかと思います。

 市場調査の必要性から商品企画までさくっと書きましたが企画ができたらすぐOEM!といきたいとこですが、OEMの前に在庫を抱える環境、場所。販売先も先に検討しておかなくてはいけません。また顧客管理はどうするのか?販売促進の方法は?

 これらをしっかり考えて発注しないと、どんなものでも賞味期限がありますよね。できてから考えていては商品ロスが生じてしまいますのでしっかり計画した上でOEM発注しましょう。

 またOEMで気をつけたいポイントは、都内などにもOEMをうたう会社は多数ありますが実際に製造する会社ではなく、紹介のみで手数料をとられるケースもありますので委託会社の実態はしっかりと調査が必要ですよ。

 OEMの製造は食品からコスメなど様々なジャンルがあります。ネットでも調べられますが小ロットを扱う会社は小規模が多いので口コミや、実際に足を運んでの決定が必要になります。OEM先は一番重要ということですね。

 そしてOEM先が決定すればあとは打ち合わせを重ね商品を作っていきますが、商品ができてもそれはゴールではありません。

 商品のブランディングもしっかりしていかなくてはいけません。

 ブランド名、パッケージや販促などノンストップです。

 またネット販売するのであればサイト契約やサイトデザインも大切です。

 さらに、商品ができてただ販売していても売れません。どんな宣伝方法をし、どこに営業するかもサンプルができた時点で決定していなくては手遅れです。

 と・・・・商品開発は個人でもできますが、しっかりとした事前準備がとても大切になってくるというお話でした。

 料理でも、仕込み8割といいますが、どの世界でもそうですが事前の準備をしっかりとしているものは、そんな大きな失敗はないものです。

 商品開発について本当に簡単に、簡単に書いてみましたが、まだまだ伝えきれないですが・・・(苦笑)

 もっと興味がある方はぜひよろずへご相談くださいね。

 経営全体の数字の計算方法から、契約書に関して、人材に関して様々な専門の先生がいますので何かのお役にたてるはずです。