私の電子帳簿保存法対策 (関コーディネーター)

 2023年は個人事業者の私にとって多少煩わしい1年になりました。その原因は、一大イベントとなった「インボイス」です。「取り組むべきか?見送るべきか?」煮え切れない日々を送り、結局、お客様に不利益になってはならないことから、ギリギリで登録し番号を取得しました。

 10月から請求書等に長い番号を打ち込む手間が増えたこともさることながら、初めての消費税の申告にあたり、「2割特例」を選ぶべきかどうか?またまた悩みました。今振り返れば「2割特例」を早めに理解していれば、サクッと申告できていたと思います。今後、制度変更に対しては早めに取り組んでみて、やりながら理解を深め、その途中で必要がないと判断すれば取り止めると言ったスタンスで行こうと思いました。

 今回はやはり理解があやふやだった「電子帳簿保存の令和6年1月1日義務化」に臨んで、対策した内容について報告したいと思います。なお、私は税理士ではありませんので、税務に関して助言指導することはできません。また、今回書いた内容に誤解釈等があった場合はご容赦ください。

 いよいよ令和6年1月1日から仕訳帳等の会計帳簿や決算書等の財務諸表、請求書等の証憑類については従来の紙保存ができなくなり全て電子データとして保存しなければならなくなると認識しており、年間約500の仕訳を行う私にとって、その原因となる領収書や請求書等をスキャンしてPDFに落とす作業は相当な手間となり、どのように対応して良いか見当がつかない状況でした。公な機関が公表している電帳法の解説文は結構なボリュームでやり過ごしてきました。いよいよタイムリミットとなった本年を迎え、何とか気を奮い立たせ、パソコンに向かい、重い指先を動かし「電子帳簿保存法(以降電帳法)」とググった次第です。

 ググり始めて「令和5年度税制改正」と言う有難いフレーズに辿り着くのにさほど時間を要しませんでした。令和5年3月に電帳法の緩和措置が出されていました。緩和措置の詳細については長くなるので省略しますが、結論としては、簡便低廉な会計ソフトで会計帳簿や財務諸表を作成している、基準期間(2年前)の売上が5,000万円にほど遠い私の場合で言うと、ECサイトでの購入やETCを使ったとき等カードで支払いをして、請求書や領収書を紙で受け取らず電子データで受け取っている取引に対して、パソコンに保存するのと同時にプリントアウトし紙でも保存しておけばよいことになります(切れが悪い文章になって申し訳ありません(>_<))。緩和措置については、事業者の状況により異なりますので、「令和5年税制改正」での確認が必要ですが、当局の作成した資料で理解するには相当な知識と読解力が必要となります。そこで個人的には、全国商工会議所で作成した「~電子取引データの保存要件が緩和されます~」(令和5年3月現在)と言うチラシが簡潔で信頼性が有りお勧めします。https://archive.jcci.or.jp/2023denchohou.pdfで直接アクセスできます。もちろん、当拠点の税理士COの小林先生でもウェルカムですのでお気軽に相談してください。