栃木県よろず支援拠点コーディネーターの青山と申します。
最近ご相談が増えている創業ですが、その中でも特にご相談が多いのが「創業時に活用できる補助金」についてです。以下、創業関連で活用できる主な補助金についてご紹介させていただきます。
1.地域課題解決型創業支援補助金
栃木県が募集している創業補助金です。対象者は、募集開始日(=今年は4月12日)以降に新たに創業する方で、業種は何でもOKです(ただし、県が地域再生計画において定める分野で地域課題の解決に資する社会的事業)。補助率は1/2ですが、補助上限額が200万円と多いことや、東京23区(在住者または通勤者)から県内に移住して創業する場合には最大100万円の移住支援金がさらにプラス支給されるので、毎年応募が多い補助金です。今年度は、4/12~5/12に募集が行われます(予算が余れば2次募集がありますが、1次募集しかなかった年度もあります)。提出書類の事業計画書は、記載欄の数がかなり多いため、全て埋めるだけでもかなりの手間がかかります。「地域課題の解決に資する社会的事業」というとなんだか難しく感じますが、お客さまの困りごとを解決する側面があれば、いろいろな事業が該当すると思います。補助対象経費も従業員の人件費、店舗の家賃、設備費、広報費、外注費等、かなり幅広く設定されています。なお、今年度からデジタル技術を活用していることが新たに募集要件に加わりました。ホームページ作成、SNS活用等、いろいろなデジタル技術も活用して事業を行うようご計画ください。
2.とちぎ未来チャレンジファンド活用助成事業
栃木県産業振興センターが募集している創業補助金です。補助率は2/3で、補助上限額は100万円。創業塾等の公的機関による創業支援事業を修了している方や地域密着型ビジネス(コミュニティビジネス)での創業をなさる方等が、県内に新たに事務所または店舗を設置又は改装すること等が要件です。助成対象経費は改装工事費、店舗の賃借料や広告宣伝費で、事業実施期間が交付決定日から1年間と長めなのが良い点です。申請者本人又は三親等以内の親族及びこれらの者が営む法人が所有する不動産の場合は、助成対象とならない点や機械設備は原則リースになる点等には注意が必要です。 (上記は昨年度版の概要ですので、本年度につきましてはホームページ等であらためてご確認ください。)
3.小規模事業者持続化補助金
国が募集している小規模事業者等の販路開拓等を支援する補助金です。広報関連の費用や新たなサービス提供のための機械導入費等が対象となります。補助率は2/3、補助上限額は通常枠は50万円、創業枠は200万円です。尚、創業枠は「特定創業支援等事業」(=公的機関が行う創業塾等)による支援を過去3か年の間に受け、かつ過去3か年の間に開業した事業者であることが要件となります。年に4回ほど募集がありますが、事業者が作成する「経営計画書兼補助事業計画書」等のほかに、商工会・商工会議所で作ってもらう「事業支援計画書」も提出しますので、日程に余裕をもって準備する必要があります。また、申請は、原則、補助金申請システム(Jグランツ)での電子申請を利用していただくことになるため、利用の際に必要となるGbizIDプライムアカウントを予め取得しておくことをお勧めします。
詳しくは 商工会地区:https://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/
商工会議所地区:https://r3.jizokukahojokin.info/
4.ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)
生産性を向上させるための設備投資(補助事業に使用する機械装置・システム構築費、試作品開発の原材料費、等)を支援する補助金です。従業員数によって補助金額の上限に違いがありますが、従業員5人以下の事業者の方が通常枠で応募する場合の補助金額は100~750万円、補助率は2/3です。補助金額の最大は5,000万円(グリーン枠、従業員21人以上かつ大幅賃上げを行う場合)と額が多いこともあってハードルが高めの補助金ですが、創業者(5年以内)には政策加点があり、創業間もない事業者も採択されています。令和6年度にかけて切れ目なく公募があるので、今後新たに大きな機械やシステム等を購入する予定がある方はこちらを検討なさるのもよいかと思います。尚、こちらは電子申請(Jグランツ)のみでの受付です。
以上の各補助金について、内容の詳しい説明や事業計画書作成支援等を当拠点で行っております。どうぞお気軽にご相談ください。