目次
1.子供の時からマンガ漬け
今回は私の大・大・大好きな漫画の話なので、三日三晩、練りに練って(笑)書いた珠玉のブログです。
それでは、どうぞ!
「暦の上では」なんて枕詞を使うときは決まって季節外れの気候を話すときなんですが、今年に限っては立冬を過ぎた今、とっても寒くなってきましたね。
こんな急に寒くなるとこたつから出られなくなりますよね。まだ蜜柑は出始めですがそろそろ必需品になりつつあります。温まった部屋でヌクヌクと過ごす日本の冬サイコーデス!
みなさんは蜜柑以外のこたつのお供はなんでしょうか。お酒?お酒もいいですねぇ。寝ちゃいますけどねぇ。
私は正月なんかの長い休みの時には、漫画を大量に借りてきて読むのが好きですね。漫画もいまは無料アプリが豊富で、スマホで簡単に読めちゃいますけど、私は何と言っても紙の漫画が好き。こたつに横になって何時間も漫画を読んで過ごす…。これぞ最高の寝正月。
日本に生まれ育っていれば漫画と無縁ではいられないとは思いますが、親が厳しかったりするとなかなか読む機会が少ない人もいます。漫画「だけ」を読むのはどうかと思いますが、漫画も素晴らしい作品群の一つで、小説・絵画・音楽などの他の芸術分野と何ら引けを取るものではありません。
なのでここで勝手に!おススメの漫画を!ババーンと!しかもなぜか柔道団体戦方式で!紹介しちゃいたいと思います!
2.まずは先鋒から。【鬼滅の刃】はアニメーションもすばらしい
もういま最高潮に盛り上がってる【鬼滅の刃】ですね!
あまりに盛り上がりすぎてアンチの方もちらほら出現しておりますが、掛け値なしに良い漫画です。
【鬼滅の刃】のお話はもうご存知ですよね。家族を殺され、妹を鬼にされた主人公・竈門炭治郎が、妹を人間に戻すため鬼たちと戦うというストーリー。少年ジャンプに連載されていた原作は惜しまれながら最終回を迎えましたが、コミックスは現在22巻までで、あと2巻ほどの刊行を残しています。もちろんアニメや劇場版といった展開も目を離せない人気漫画です。
私も御多分に漏れずアニメから入ったクチですが、改めて漫画を読んでみると、「人間」にフォーカスしたその視線が温かく、胸に迫ります。人間だから鬼と違って、死んでしまったら生き返らない。失った手足も元には戻らない。漫画と言えどたいへんシビアです。事実、仲間たちや柱の戦士たちは何人も鬼との戦いで斃れていく。【ドラゴンボール】に代表されるようなジャンプ漫画は主人公や仲間が何度も生き返ったり実は死んでなかったりといったシチュエーションが頻出しますが、【鬼滅の刃】ではそれがない。それは人間だから。当たり前だけど生きているということを実感させてくれる漫画です。
もちろん子供たちが熱狂するような剣技も格好良い。人気漫画だけにその辺は外さないですよね。技のビジュアルもとてもイカしてます。個人的には水柱・冨岡義勇様の「凪」がもうサイコーです。剣技じゃないんだけど。
3.続いて次鋒!【呪術回戦】推しキャラは五条先生
ここは【呪術廻戦】を推したいと思います。
最近アニメ化されて(いま絶賛放送中!)人気が出てきた漫画です。【鬼滅の刃】は連載の方が終了してしまい、(スピンオフなどを除く)新作は読めないわけですけど、この【呪術廻戦】は今も連載中で先が楽しみです。コミックスは現在13巻まで発行されています。
あらすじとしては主人公の虎杖悠二(いたどりゆうじ)がひょんなことから、人間の負の感情から生まれる「呪い」の影響を受けて発生する「呪霊」と対峙することになり、その窮地から脱するため、特級呪物と言われる「両面宿儺の指」を飲み込んでしまい…というストーリー。
タイトルの通り、登場人物が様々な「呪術」を駆使して戦うわけですが、そのバトルシーンが必見。各々がそれぞれ違った呪術を使いこなし、人間以外の「呪霊」も参戦して、今までの漫画とは一線を画すようなビジュアルの戦闘シーンになっています。
魅力的なキャラクターもたくさん登場するんですが、私の推しは何と言っても五条悟!!五条先生カッコ良すぎて、クラクラします。
普段のおチャラけた相貌からは想像もつかない「無限」を身にまとうという強さ。文字にしても何が強いのかさっぱりわかりません。しかしそれはまさしくチートキャラ。(通常チートキャラはストーリー中盤で登場!が定石ですが、こちらの五条先生、序盤からのご登場です!特に2巻、初めての無量空処は筆舌に尽くし難い。。)こういう有無を言わさず強いキャラが私は大好きで、古くは【るろうに剣心】の比古清十郎とか!「出てきたらハイ終わり」というくらいに強い男がたまらなく好きです。ああもう無量空処に浸りたい。
4.…ちょっとフェチが過ぎるので気を取り直して中堅。【AKIRA】は誰でも知っている
先鋒と次鋒は流行りの漫画を推しましたが、ここはぐっと渋く【AKIRA】をご紹介します。
大友克洋の描いた【AKIRA】の世界は多くの漫画・アニメに影響を与えたレジェンド的作品です。アニメもかなり有名ですがこちらは金田と鉄雄の物語になってしまっていて、アキラ君ちらっとしか出てきません。
原作の漫画は鉄雄を含む超能力者を巡る軍や反政府勢力との争いを描いた近未来SFの金字塔ですね。金田のバイクはキービジュアルとしてかなり有名なのでご存知の方も多いでしょう。アキラという少年が目覚めるまでが前半の山場で、金田と鉄雄を軸にした抗争もちょっと宗教がかった展開になってアニメとはだいぶ異なります。【AKIRA】の単行本は通常のコミックスとは違って、B5版という大きな冊子での刊行で全6巻になります。1冊が色付きで重いんですよね。
【AKIRA】の特筆すべき特徴はその画力で、背景のビル一つ一つまで丹念に描き込まれたその表現力はまさに精緻、そして躍動感。この躍動感があったからこそアニメーションが生まれた!と言えるのではないでしょうか。
1982年ですよ、初めに連載されたの。いま思えば小学生…はるか昔だのう…。
しかも漫画の中の舞台設定は2020年の(ネオ)東京。漫画内でも2020年には東京オリンピックが開催される予定だったのですが、様々な混乱によって中止に追い込まれてしまう。何だか妙に合致しすぎていてちょっと怖いくらいです。そういったSFでありながら妙に現実感を伴った世界観が、退廃的な思想がはびこる現代にも通じていて、空恐ろしいまでの説得力があります。
余談ですが、【AKIRA】の世界ではサンマが獲れなくなって合成サンマを食べています。こういうちょっとしたことを覚えているくらいリアリティのある漫画でした。
昨年の夏、渋谷のスペイン坂を登った先にある、工事現場の塀のAKIRAを見にいったな~。
5.では次に副将。【マロニエ王国の七人の騎士】は7人兄弟のファンタジー
ここでは一転して岩本ナオの【マロニエ王国の七人の騎士】を推します。
ここまでの3作品はガッツリ少年漫画でしたが、本作は架空の世界「マロニエ王国」を舞台としたファンタジー少女漫画。でもいいですよ~。
マロニエ王国の女将軍・バリバラの7人の息子たちはちょっと変わった名前を各々が持っていて、各人がその名前に由来されるような不思議な力を秘めています。ふわっとした絵柄に意外にも描き込まれた背景が不思議な情緒を醸し出す、神話と歴史が合わさったような独特の世界観を伴っています。
こういった身近に「まじない」的な不可思議さをまとう漫画はヤマザキコレの【魔法使いの嫁】などもありますが、女性漫画家の独断場と言ってもいいでしょう。民俗学歴史学的にも考証が施されている衣装や背景は、マロニエ王国やその周りの国々も文化的な違いまでを表現していて、ただの少女漫画と侮れません。序盤は7人息子の長男「眠くない」(変な名前だなーといつも思うが、慣れるとそれ以外に思いつかなくなる)が夜の長い国へと赴いて起こる騒動を描いています。エレオノーラ最高!かっこいー!ここ要チェキですよ。
まだ4巻までしか発売されていない若いシリーズですが、いまイチ押しの漫画と言っても過言ではありません。
6.いよいよ大将です。【MONSTER】、読み始めたら終わるまで眠れません
もうここは押しも押されもしない重鎮、浦沢直樹の【MONSTER】です!
浦沢直樹と言えば有名作品にはそれこそ枚挙に暇がないくらい。【YAWARA】【パイナップルアーミー】【MASTERキートン】【二十世紀少年】…。ホントにキリがない…。どんだけヒット作を描いてるんでしょう…。
そんな中でも私は【MONSTER】を読んだ時の衝撃は忘れられません。主人公のドクター・テンマがその手術の腕で偶然救ってしまった少年・ヨハンが、実は悪魔的な頭脳と美貌を兼ね備えていて、人の心を巧みに操るモンスターとなっていく。ヨハンの犯した殺人の濡れ衣を着せられながら、ヨハンを追い詰めるドクター・テンマの行動から、人間の暗部を描いたサイコスリラーです。
とにかくストーリーが複雑に絡み合って怒涛のように展開していく良作。単行本は全18巻ですが、読み始めたら止まらなくなること必須です。なぜヨハンは怪物となってしまったのか?その過去を暴きながらヨハンを追い詰めるテンマ。逃亡を続けながら罪を重ねるヨハンの真の狙いは?もう目が離せなくなること請け合いです。
浦沢直樹の作品の特長はその人物の表情ですね。面白おかしい作品も多い中、【MONSTER】のようなシリアスな展開の登場人物の表情は恐怖や憎悪、驚愕から無表情に至るまで、細部までこだわった表情が必見です。特にヨハンはその心情が察しずらいキャラクターで、不気味さも併せ持った美しさを表現しなければならず、かなり難しかったのではないかと思います。でも怪物っぽい。すごいなー。いまでもゾクゾクします。
そんなこんなで5作品、駆け足でご紹介しました。このほかにももちろんたくさんのたくさんの良い漫画がこの世にはごまんとあります。本屋で買うもよし、スマホで読むもよし、そして私のおススメの、TSUTAYAでレンタルしてもよし。秋冬の夜長のお供に、こたつと蜜柑と漫画はいかがですか?
栃木県よろず支援拠点 スタッフ 鳥井